RICOH GR IIIx(GR3x)
RICOH GR Ⅲxを購入して半年以上が経ちました。スナップをメインに、週末のおでかけのときにも毎回持って出るほど気に入っているカメラになります。コンパクトで携帯性の高い筐体にこんなにも雰囲気のいい写りをするレンズが搭載されているのは唯一無二のカメラと言っていいと思います(GRⅢ含め)。
半年間使ってみた感想や、作例を載せてレビューしてみたいと思います。
すべての人におすすめできるようなカメラではなく、刺さる人に刺さるカメラかなと思います。少しでも参考になれば幸いです。
焦点距離の異なるGRⅢと2台持ちしているほどGRシリーズを気に入っています。
スペック
製品名 | GR IIIx | GR III |
焦点距離 | 40 mm | 28 mm |
F値 | F2.8 | F2.8 |
手振れ補正 | ○ | ○ |
幅x高さx奥行き(mm) | 109.4 x 61.9 x 35.2 | 109.4 x 61.9 x 33.2 |
重量 | 本体:232g 総重量:262g | 本体:227g 総重量:257g |
Wi-Fi,Bluetooth | ○ | ○ |
内蔵メモリ | 2GB | 2GB |
最短撮影距離 | 20cm(標準) 12cm(マクロ) | 10cm(標準) 6cm(マクロ) |
クロップ | 51mm,70mm | 35mm,50mm |
発売日 | 2021年10月1日 | 2019年3月15日 |
価格(記事公開時) | 約11.6万円 | 約11万円 |
バッテリー型番 | DB-110 | DB-110 |
インターフェース | USB Type-C | USB Type-C |
メーカーサイト | 詳細ページ 仕様表ページ | 詳細ページ 仕様表ページ |
同梱品・付属品
付属品は説明書、充電式バッテリー DB-110、USB電源アダプター、電源プラグ、USBケーブル I-USB166、ハンドストラップとなっています。
重量
重量はバッテリーとSDカードを除いた本体が227g、含めると255gが実測値となりました。
外観・操作性
カッコいいGRの外観をいろんな角度から写してみました。
コンパクトな筐体は持ち運びやすさに目が行きますが、ボタンが少ないために突然の操作で迷ったりすることも少なくありません。
iPhone12 miniと大きさ比較
手持ちのiPhone12 miniと大きさを比較してみました。高さは同じくらいで幅が小さいくらいです。iPhoneのminiなのでかなり小さいのですが、それよりも小さいのでかなりのコンパクトさです。
GR Ⅲとうり二つ
焦点距離の異なるGR Ⅲと幅や高さはほぼ同じですが、厚みが僅かにGR Ⅲxのほうがあります(2mmほど)が、ぱっと見は気づけません。いつもはレンズ前面に刻印されている焦点距離か、液晶に貼っているフィルムがグレアかノングレアかで判断しています。
上から見るとほんの少しだけGR Ⅲxのほうの厚みを感じることができます。しかし、実物をパッと見ても全く分かりません。レンズのリングが交換できるので、カラーによって区別することもできると思います。
ボタンのカスタマイズは紛らわしいので共通にしています。
RICOH GR IIIxのいいところ
凹凸の少ない筐体で携帯性がバツグン
GR Ⅲxには沈胴式レンズが搭載されているためレンズ部が出っ張っていません。グリップ部分もレンズ部と同じくらいの厚みで、他に凹凸が無い薄型の筐体なのでポーチやポケットにすっぽり入れることができます。
簡単に収納できてすっと取り出せてすっと仕舞える、これがGRの魅力です。
電源ONからのレスポンスが早い
GR Ⅲxは電源ONから約0.8秒で起動します。レンズは沈胴式でレンズバリアがあるのでキャップを取り外す必要も無く、すぐ撮影に入ることができます。このスピード感は他のどのカメラよりも優れていると感じます。
解像度の高い雰囲気のある写真が撮れる
GR Ⅲxの魅力を感じる大きなポイントの一つがコレです。とにかく雰囲気の良い写りをしてくれることです。
サッと取り出してサッと撮って、こんなに良い絵になるのかといつも感心しています。後で作例をたくさん載せますのでぜひ見てみてほしいです。→作例まで進む
クロップで40mm/51mm/70mmを切り替えられるのが便利
クロップとはデジタルテレコンのようなもので、決まった焦点距離にズームする機能です。私はFnボタンにクロップ機能を割り当てていて、Fnボタンを押すごとに焦点距離が40mm→51mm→70mm→40mm→…と切り替わるようにしています。
もう少し寄って撮りたいなって思ったらFnボタンを押すだけでズームすることができるのでめちゃめちゃ便利です。
- 40mm:24M(6000 x 4000)
- 51mm:15M(4800 x 3200)
- 70mm:7M(3360 x 2240)
クロップしてもRAWで保存できます。
RICOH GR IIIxのダメなところ
沈胴式レンズのため、ホコリやチリが入りやすい
沈胴式レンズはコンパクトになって良い面もあるのですが、出し入れする際に隙間からホコリやチリが混入しやすいというデメリットもあります。
GR Ⅱ→GR Ⅲの際には、より混入し難い後続にしているとメーカーさんから発表があったのですが、実際にはけっこう混入するという声を聞きます。そこが雑に扱えない点の一つです。
ISOをあげるとすぐノイズが乗る
GR ⅢxはAPS-Cセンサーを搭載しているので、ある程度は高感度に強いかなと思ってたのですが。実際に使っているとISO1000を超えてくるとノイズがかなり気になってきます。ディテールが潰れてしまって、GRの絵が台無しに…
暗いとAFも遅いので、そのへんはもう割り切って使うようにしています。
充電の度にUSB Type-Cポートの蓋を開けるのが面倒…
バッテリーの充電器は付属していないため、充電する際には側面にあるUSB Type-Cポートで行います。が、そのポートの蓋を開けるのが面倒なんです…ただでさえバッテリーの持ちが良くないので頻繁に充電する必要があります。
充電する度に蓋を開けることになるのですが、ヒンジが細いのでいつか壊れそうで怖いです。
そのため、私はサードパーティの2口ある充電器を用意して使っています。純正じゃないのですが、今のところは全然問題なく使えています。
作例
それでは作例をなるべくたくさん載せてみます。スナップ撮影が多いのですが、週末に家族でおでかけするときも毎回持って出てパシャパシャ気軽に撮っています。
特に影の部分のストンと落ちるシャドウ部や、金属の質感や反射した部分の写りが特に気に入っています。
スナップ
家族とのおでかけ写真
テーブルフォト
コンパクトな筐体なので食事のときも気軽に取り出してサッと撮ることができます。
これだけの刺し身の盛り合わせが1000円って!最高でした!
周辺減光・歪曲収差
絞り値別に補正ON・OFFで分けて撮ってみました。レンズの性能が優秀なので、補正かけなくてもかなりまっすぐに写ってるのではないでしょうか。逆に周辺減光はまあまあ強いのがわかりますが、補正が簡単なのであまり気にしなくていいかなと思います。
補正ON
補正OFF
F2.8で補正ONとOFFの比較
左が補正ONで、右が補正OFFの画像です。スライドさせて確認してみてください。
補正してもあまり変わらないですね(元々のレンズが優秀ってこと)
RICOH GR IIIxレビューまとめ
- 凸凹の少ない筐体で胸ポケットにもすんなり入る携帯性の高さ
- 電源ONから撮れるまでのレスポンスが早い
- シャープで雰囲気のある写真が撮れる
- クロップで40mm/51mm/70mmを切り替えられるのが便利
- カッコいい、とにかくカッコいい
- 沈胴式レンズのため、ホコリやチリがレンズ内に入り込みやすい
- ISOをあげるとすぐノイズが乗る
- コンパクトな筐体のため操作性はそれほど良くはない
- レンズ周りにすぐスレや傷が付く
- 周辺減光は割とある
- 液晶画面が固定式
このコンパクトな筐体にここまで雰囲気のある絵が出てくるカメラはなかなか無いのではないでしょうか。デメリットの数が多いですが、それ以上に満足度の高い不思議な魅力のあるカメラです。
これまで歴史のあるGRシリーズで最新の機種となるGR Ⅲxは焦点距離40mmという今までに無い1台です。28mmと40mmで迷われる方もいると思います。私も実際に2台持ちをしていますが、どちらも離すことができないカメラになっています。
最強のスナップシューターと呼ばれていますが、スナップだけでなく小さいお子さんがいて大きなカメラを持ち出すのが大変なときにも簡単に持ち出せるカメラとしてとってもおすすめ!
RICOH GR Ⅲxのレビューでした。少しでも参考になれば嬉しいです。
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