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RICOH GRⅢ(GR3)レビュー | 日常を特別な1枚の絵に、最高にオールラウンダーなカメラ【作例多め】

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評価:5

過去にGR DIGITALⅡ、Ⅲを使っていて、GRシリーズの軽快に撮れる心地良さは忘れられずにいました。そして、センサーサイズがAPS-Cと大きくなったGR、GRⅡ良いなぁと横目に見ていました。

その理由は、ほこりが入りやすいという話やAFの遅さやWifiが無い(初代)という点で、手を出せずにいました。しかし、GRⅢはそれらをクリアし、さらにこの小型ボディに手ブレ補正を内蔵とあれば使ってみたくなるのは当然です。

発売すぐには手にできなかったGRⅢをようやく手に入れましたので、使った感想をレビューしていきたいと思います。

目次

GRⅢ(GR3)のスペック・GRⅡとの比較

まずはGRⅢの簡単なスペックと、GRⅡとの比較を表にしてみました。気になる点で優れている箇所に★を付けてみました。

GRⅡGRⅢ
発売日2015/7/172019/3/15
有効画素数1620 万画素2424 万画素
撮影感度ISO100~25600ISO100~102400★
焦点距離28mm28mm
F値F2.8F2.8
手ブレ補正○★
タッチパネル
最短撮影距離30cm(標準)
10cm(マクロ)
10cm(標準)
6cm(マクロ)
起動時間1秒0.8秒
連射撮影4コマ/秒4コマ/秒
内蔵メモリ54MB2GB★
動画性能フルHD 30fpsフルHD 60fps
重量(バッテリー込)251g257g
参考価格(執筆当時)約58,000円約92,800円
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メーカーHPメーカーHP
メーカー仕様表メーカー仕様表

スペックだけで見てもGRⅡから正当進化という言葉が当てはまります。有効画素数や感度や起動速度の改善も嬉しいところですが、特に手ブレ補正内蔵という点が大きな改善点だと思います。

それとメーカーさんの話では「ホコリ混入はもう大丈夫です」と言われていたのですが、他のブロガーさんのGRⅢではホコリ混入で修理に出されたと聞きました。

▶ちばろぐ | RICOH GR3にゴミが入っちゃったので、ピックアップリペアサービスで修理をお願いした

レンズ交換できないからホコリ混入したら修理に出すしかないのがツライ…

内蔵メモリ2GBがありがたい

GRⅢを持って出かけてSDカードを忘れたということが今まで数回あったのですが、内蔵メモリが2GBあることで数十枚写真が撮れて助かったことがあります。

そもそもSDカード忘れるなっていう話ですが、持っていたSDカードがいっぱいになっても余分に撮れるというのも安心感がありますね。

GRⅢ(GR3)の外観

これぞGR!っていう見た目でかっこいいですよね。GR(初代)、GRⅡよりも横幅が小さくシュッとなっているので、フィルム時代のGRに近づいた感じがあります。

GRⅢの外観写真

背面は液晶が大部分を占めています。ADJダイヤルにがグリップしているときについ触ってしまう場所にあるのが若干気になります。

GRⅢの外観写真

上面がかなりシャープですっきりしてますよね。フラッシュがなくなった点は気になる人もいると思います。あと、モードダイヤルにロックがあるのは良いなと思いました。ロックがあるとちゃんと変えたことを覚えていられます。

GRⅢの外観写真

USB-Cで給電できる

付属品に充電器が入っていないのは残念ポイントですが、USB-Cで給電しながら使うこともできますし、モバイルバッテリーを持っていれば替えバッテリーがなくてもなんとかなりそうです。

GRⅢの外観写真
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気になるポイント

ADJダイヤルの操作性

ADJの操作性

ADJは横方向にのみ動かせるダイヤルになっていて、よく使う機能をすぐ呼び出せる便利なダイヤルなのです。が、ADJを横方向に動かして「フォーカス」→「イメージコントロール」→「ISO」→「測光モード」と機能を選んだあとに、十字キーで設定変更する必要があります。

そのため、以下の不満が生まれてきました。

  • 片手持ちしているとADJから十字キーに指を動かしづらい(カメラを落としそうになる)
  • つい、ADJダイヤルを上下方向に動かしたくなる

右手だけでスナップを気軽に撮れるところが美点のカメラなのに、両手でしっかりと持たないと設定変更が難しいのはもったいないポイントだなと感じました。

「ADJダイヤルを押し込む」→「十字キーの左右で機能選択」→「十字キーの上下で値を変更」というフローが使いやすいです。

子供撮りでは肌の色が寒色系になりやすい

小型軽量なので家族で出かけるときにも持っていきやすいのですが、標準設定のままだと人物の肌色が寒色系になって血色が良くないようなイメージになりやすいなと感じました。

イメージコントロールの設定を微調整することで少し改善できそうなので、また別記事で紹介してみようかと思います。

ファインダーで撮りたくなる

これだけ良く写るしコンパクトで見た目もかっこいい。そのへんは文句のつけようがないのですが、だからこそ余計にファインダーで写真を撮りたくなってきてしまいました。

RX100M6のようにポップアップで出てくる小さなやつでもいいし、素通しのものでもいいのでファインダーで撮影できていたらもっと楽しいのになぁっていつも感じています。

よこっち

よく写って使い勝手が良いからこそ余計にね。

写りや撮れるものについて

電子補正の必要がないレンズの写りが気持ちいい

近年発売されているミラーレスなどのデジタルカメラのレンズは、電子補正前提に設計されていると聞きます。レンズの歪曲を無くすためには、レンズ自体が大きく重くなってしまうためです。

そのため、レンズの歪曲を残して電子的に補正しているのです。

しかし、GRⅢは電子補正をせずに歪曲を極少なくしています。電子補正をしていないせいもあってか、写りがすっきりクリアで気持ちいいなって感じることが多いです。

クロップで35mm、50mmになるのが便利

GRⅢはズームのない、いわゆる単焦点レンズが搭載されています。そのため、通常は28mmの画角でしか撮影することができませんが、GRⅢはクロップ機能が搭載されていてめちゃめちゃ便利なのです。

単純に言うと、自動でトリミングして35mmや50mm画角を切り替えて撮れる機能です。トリミングするので画素数は少なくなるのですが、手軽に複数の画角で撮れるというのはこの上なく便利です。

GR3のクロップ機能について
公式HPより

物撮りしやすい

28mmという広角レンズが搭載されているGRⅢですが、思いの外、物撮りがしやすいなという印象です。

なんでかなーって理由を考えてみました。

  • 小型軽量なのですぐ取り出せる
  • 軽いからいろんな角度で撮りやすい
  • シャープな写りが被写体を良く見せてくれる
  • 手ブレ補正があるので写真がきれいに撮れる
  • クロップで35mm、50mmをすぐ切り替えて撮れるのが楽
  • 通常モードで最短距離10cm、マクロモードで6cmまで近づける

普段からブログ用に物撮りをする機会が多いので、これは嬉しい誤算でした。とくにクロップ機能と最短距離の短さがありがたいです。

物撮りの写真
RX100M6の外観

手軽にこれだけの物撮りができるなら、個人的には満足しています。

マクロモードで最短距離6cmまで近づける

通常モードでも最短距離10cmと、かなり近づいて撮れるのですが、マクロモードにすると6cmまで近づくことができます。物撮りで細かい部分を見せるときに重宝しています。

マクロモードで撮れる写真

シャープでヌケの良い描写ってこういうことなんだ

GRⅢ専用設計のレンズということは一眼カメラ + 単焦点レンズよりもさらに特別設計なレンズだと言えます。そんな特別なレンズだからこその写りをぜひ堪能してみてほしいです。

キリッとした写りで、何気なくシャッターを切って出てきた写真が絵画のように見えるときがあります。これが、シャープでヌケの良い描写なんだと一人で唸っています笑

よこっち

写真が上手かどうかは置いておいて。お願い。

イメージコントロール

[現在GRⅢに搭載されているイメージコントロール]
スタンダード、ビビッド、モノトーン、ソフトモノトーン、ハードモノトーン、ハイコントラスト白黒、ポジフィルム調、ブリーチバイパス、レトロ、HDR調、カスタム1、カスタム2

GRⅢ発売当初はクロスプロセスが非搭載でしたが、ファームアップで搭載されました。GRⅡにあった「かすか」を使ってみたいので、ぜひファームアップで搭載されてほしいところ。

上記イメージコントロールそれぞれで、もっと細かく設定を変更して自分だけのプリセットを登録することも可能です。

[それぞれでもっと細かく設定が可能]
調整項目:彩度、色相、キー、コントラスト、コントラスト(明部)、コントラスト(暗部)、シャープネス、シェーディング、明瞭度、調色、フィルター効果、粒状感*、HDR調効果 (選択によって調整可能項目は異なります)

いくつかのイメージコントロールで軽く撮ってみました。この中では「ポジフィルム調」「ハイコントラストモノクロ」をよく使います。

ポジフィルム調

青がいい感じに、スカッと写るのが好き。バランスが良いので使いやすいモードです。

ポジフィルム調作例
ポジフィルム調作例

レトロ

淡くレトロな写り。あまり使うことは無いのですが、古い町並みに使うとフィットしそう。

レトロ作例

ブリーチバイパス

晴れた日に使うとかなりいい感じに写りそう。人を写すと肌色がおかしくなるので風景専門かなという印象。

ブリーチバイパス作例

HDR調

あまり使わないのですが、色が濃くておもしろいモードです。

HDR作例
HDR作例

クロスプロセス

レトロよりもレトロ感ある気がするのは置いておいて、路地裏とかで撮りたくなるモードです。

クロスプロセス作例
クロスプロセス作例

モノクロ比較

モノクロには「モノトーン」「ソフトモノトーン」「ハードモノトーン」「ハイコントラストモノトーン」という4つのイメージコントロールがあります。写りの違いが分かるように、同じ場所や被写体で撮り比べてみました。

空の写り

まずは、晴れた空をそれぞれのモノクロモードで撮ってみました。

ハイコントラストモノクロ
ハイコントラストモノトーン
ハードモノトーン
ハードモノトーン
ソフトモノトーンの空
ソフトモノトーン

ハードモノトーンで写した空が印象的に感じました。

ガリガリした地面や木の根っこの写り

次は木の根っこを写してみました。

ハイコントラストモノクロ
ハイコントラストモノトーン
ハードモノトーン
ハードモノトーン
ソフトモノトーン
ソフトモノトーン
モノトーン
モノトーン

ハイコントラストモノトーンがガリガリした表面をよりガリガリと表現してくれてるなという印象です。

スナップ的な作例

適当にパチパチと撮ったスナップでもレンズの写りがめちゃシャープだなって感じます。空の青さも好きですし、エッジが効いた写りをしているので、子供を写すよりも街や風景を撮るのに向いているかなと感じています。

ポジフィルム調作例
ポジフィルム調作例

夜とハイコントラストモノトーンの組み合わせが良いなって感じました。ハイライトが飛んでたりしますが、それがまた味があって良い気がします。

テーブルフォト的な写真が得意

スナップシューターと名高いGRⅢですが、ご飯や飲み会のようにテーブルフォト的な撮影が得意です。

カフェで撮らせてもらった1枚。小さいカメラなので、撮らせてくださいって言いやすいです。

コンパクトなので飲みの席でサッと撮れるのが嬉しい。これぞサブカメラ的な使い方。このライカ2台はやばいな。。。

飲み会写真

ラーメン食べに行くときにはかかさず持って行くべきカメラです。

GRⅢで撮ったラーメン写真
よこっち

もっとラーメン写真上手になりたい!

参考ページ

メーカーサイト

各レビューサイト

ブログ

現在価格を見る

Amazonカメラのキタムラ
よこっち

たくさんのブロガーさんも手にして記事を公開されています。かっこいい写真いっぱい見れるのでぜひ!

さいごに

GRⅢ、悩んで悩んで買ってホントによかったなって思えるカメラでした。良すぎるカメラ故にファインダーが欲しくなってしまうのが難点かな。

GRという哲学が引き継がれてとうとうここまで来たかという印象の1台。これほどコンパクトで写りが良いカメラはなかなか無いのではないでしょうか。

一眼カメラのサブとして持っていると大活躍すること間違いないです。そして、GRⅢを1台だけ持って旅に出かけるのもきっと楽しそう。どんなシチュエーションにでも対応できる、最高のオールラウンダーカメラだなと思いました。めっちゃオススメの1台です。

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